Unknown@Presence

色々あれこれ。

今年は積もった雪を見てない

今週のお題「雪」
兵庫県南部、ほとんど地中海式気候の土地で育ったので、雪には縁がない。
日本って、世界一たくさん雪が積もるんだって。知らんかったよ。雪どころが雨も少ないので、兵庫南部にはため池が多い。1000年くらい前からあるため池もたくさんある。ため池サミットなんてものまで開かれたりする。
雪は凍っているため池で、だから雪が多い地方はお米が美味しいんだろうね。
藁葺き屋根に積もる雪、舞い踊り散る桜、水を湛えた田んぼ、大きな夕日に黄金の稲。
日本の別名は秋津島。稲穂垂る瑞穂の国。
でも、決して自然にそうなったんじゃない。
どうしてあの国はいつまでも貧しいんだろう。どうしてあの国はいつまでも戦争ばかりしているんだろう。友人に尋ねたことがある。
それは勉強しないから。
勉強しないということは、努力をしないということだから。工夫をしないということだから。
たとえ豊かな土地の恵みがあっても、気候が安定していても、工夫しなければ何も実らない。勉強しなければ、建設しなければ、街はできない。仕事が生まれない。産業が育たない。
たとえ雪がたっぷり降っても、その恵みを利用しなければ、雪はただの雪。空中で水が凍って結晶したもの。
日本は災害が多いから現金が信用されるんだって。そうだね。それは犯罪が少ないからでもある。雪は多いし地震はあるし、台風は来るし山も崩れる。犯罪でなくたって人は亡くなる。
船が沈む時、アメリカ人には飛び込めば英雄になれると言い、イギリス人には紳士になれると言い、ドイツ人にはそれが規則だからと言い、日本人にはみんな飛び込んでいるからと言う、ってジョークがあるらしい。
それは日本人がお互いを信じているから。大雪が降り大雨が降る、小さな島国でちゃんと平和に暮らしている日本人を、信じているから。

 

もらって嬉しくない男子はいないんだって。

今週のお題「わたしとバレンタインデー」


バレンタインデーの時期に付き合ってる男子がいれば渡した。女子にもらったこともある。父親に渡したこともある。強要されたのだ。私の家ではバレンタインはクリスマスと同じ家庭内行事だった。


成人する前に実家から出て、本命どころか義理チョコも渡さなくなって、仕事も辞めてアルバイトもほとんどせず、フロッピーで立ち上げるワープロで小説を書いていた頃。文学賞の最終選考に残ったら、時々出版社の編集が会いに来るようになった。
父親と同世代の編集は新潟の出身で、野球が得意だったという。小柄だけれどがっちりした体躯に、関西育ちの私にはあまり見覚えのない、透明な大きな瞳の男性だった。
子供の頃の記憶はあんまりない。冬は草鞋を履いていて、ほら、藁で作った草鞋。雪を踏みしめてずんずん歩いた感触は今でも思い出す。
ほとんど雪が降らない地方で育った私は、真冬でも道が乾いている所にしか住むつもりがないくせに、初雪の便りをきくのが大好きだった。雪の思い出、スキーの思い出、空気が凍るほど寒い地方の話を聞くのが好きだった。


たまたま約束の日がバレンタインデーで、高架下の雑貨店で見つけた小さなチョコレートを買った。
お、ありがとうございます。彼は綺麗な歯を見せて笑った。いいえ。チョコレート買ったのなんて久しぶりですよ。私も笑う。
いろんな話をした。彼は聞き上手で、さすがに返しが上手かった。彼の息子の話、私の父親の話。彼は編集者らしいちょっと熱っぽい話し方で、私はしらけ世代特有の冷めた言い回しで。
それにしてもあなたは変わらない。逢うたびに若くなっていくようだ。
そんな私ももうすぐ六十歳で、彼が亡くなってからもう二十年になる。
もうチョコレートは自分のためにしか買わなくなった。チョコレートを買った店のあった街からは引っ越して、何年も訪れていない。
小説も書かなくなった。どうしてかな。もう彼がいないからか。そうでもないな。

 

柊にイワシの頭を刺すのは定番なのかしら。

今週のお題「わたしの節分」

売れ残った恵方巻きが大量に廃棄されている件について農水省が注意を促すと。

お上もたまにはいいことしますね。勿体無いもんね食べ物なんだから。あんなことばっかりしてると本当にバチが当たる。

これってば関西の風習なんじゃね?っていうイメージがあるらしい。商魂たくましい関西人の企みだと。

畦道は六十年近く生きているけれど、昭和の頃には関西でもこんな風習はなかった。平成の初めの頃にもなかったな。二十一世紀になってからじゃないかな。なま物の冷凍保存の技術が上がって、工場のラインでも作れるようになったからじゃないのかな。

あれは花街の行事がルーツじゃないかな。だから関西発祥のイメージがあるのでは。京都の祇園やなんかで、巻き寿司を女性が丸かぶりするっていう、あんま品のない行事があったのを、まるで昔からあったみたいにお寿司のチェーンが煽った、っていうのが最初かも。違うかも。知らんけど。

まあ、だからって作り過ぎて廃棄っていうのは良くないです。いい加減そういうのはみっともない。大量生産大量廃棄、恥ずかしいですよ。

で、畦道が節分の行事として思い出すのは豆まき。勿体無いので座敷に撒いたりしてました。外にもちょっと撒きました。食べ物なので楽しくなかったし、座敷に撒いたのを拾うのも嫌だったなあ。年の数だけ食べろとかさ。

玄関先に柊を挿して、生の鰯の頭をつけておく、っていうのは母がしてました。

鬼は生臭いものが好きだから寄ってきて、柊の棘に刺されて慌てて逃げていくのだよ、と教えられました。

そんな罠にかけるようなことするなんて、なんか鬼が可哀相やなあ。と子供の畦道。

次の年から鰯柊はなくなりました。

豆まきはあんまりしなくなって、でも恵方巻きはやってみようよってことになったのは、お豆を撒くのは勿体無いし拾って食べるのは嫌だけど、恵方巻きならみんなで食べられるから、ってことなんでしょう。

でもその恵方巻きも大量に廃棄されることになってしまい。

なんかね。行事の時に何かしらのご馳走を食べる、っというのがもう、古くなってしまっているのだと思う。ご馳走っていうのは走り回って材料を集めて振舞うこと。今は走り回らなくてもいい。上質で美味しくてしかも安全なものをいつでも食べられる。

もうちょっと、食べることを大事にしましょうよ。毎日お祭りみたいな食生活なんだからさ。

季節の変わり目には、贅沢なもの珍しいものを食べるんじゃなくて、質素なもの、例えば麦の入ったご飯とか、大根飯とか、ええと、思いつかないけど種無しパンとか、そういうもので慎ましく祝う方が、かっこよくないですか。

 

 

 

書きっ放しにしないことかなあ。

今週のお題「ブログ初心者に贈る言葉

よく読むブログ、これからも読みたいなあって思うブログや日記の共通点。

書きっ放しや書きなぐりじゃなくて、過去の記事も推敲して必要なら書き直しているな、っていう管理者の記事は読みます。過去まで遡って読んじゃう。

文章の良し悪しももちろんだけど、ちゃんと責任持って書いてる記事はこっちも真剣に読むし。読者になっちゃうし。星つけちゃうし。

私は食べ物の話が好きで、だから料理の話も好きで、最初はきれいな写真に引っ張られて読んだりするけど、ただどの店に行ってこれを食べましたばっかりじゃ読まなくなっちゃうな。

メインコンテンツに全然興味がなくても、それきっかけでアイドルのこととかカメラのこととか気になって、いろいろ調べたりするようになったり。

できるなら、テキストを別に書いておいて管理する方がいいんだろうね。直接打ち込むとどうしても推敲がおざなりになるし、誤字脱字もそのままになっちゃうし。

それと、他の記事を引用したらちゃんと書くことね。

とか言いつつ、これは直接打ち込んでいるのだが。

 

今年初掃除。昔プリントアウトした書類を読み直したり。

今週のお題「2019年の抱負」

年末のテキトー大掃除後、今年最初の掃除。本棚を片付けて古い本やら整理して、ちゃんとまとめたはずなのに、まだまだ色々出てくるですね。まあ引っ越し以来突っ込んだままだったからしょうがないやね。
ということで、今年の抱負は新聞以外の活字も読もう、です。なので年末に図書館から本を借りて来ました。
魅惑のベルギー美術、姫路市立図書館編、冨田章氏監修です。
ベルギーの絵画といえば、ルーベンス。アニメのフランダースの犬に出てくるから。少年ネロが最後に見るのがルーベンスの絵で、天使が抜け出てきてネロを天国に連れて行く。
フランダースの犬を書いたのはイギリスの作家で、昔はベルギーではほとんど知られていなかったらしい。だけどアントワープノートルダム大聖堂を訪れる日本人があまりにもフランダースの犬に出てくるあの絵はどこだと尋ねるものだから、今ではお土産としてアニメの絵葉書が売られているのだそう。
他にベルギーといえばビール。いわゆる地ビール。私はビールはベルギーのが一番好きだ。こってりしていて香りがいい。あんまり苦くない。甘酒みたい。ワッフルも好きだ。もちろんチョコレートも。
けど、ベルギーの絵画はあんまり意識してこなかった。私が一番好きなのはスペインの絵画。色合いが好き。情熱的で奔放で、自由闊達で。
なので、序章を読んで改めてびっくりした。ベルギーは若い国である。ええ、なんで。
今のベルギーとオランダに渡るネーデルランド地方は、14世紀まではブルゴーニュ公国の一部だった。やがてスペイン・ハプスブルグ家に組み入れられ、17世紀には北部が独立してオランダになる。南部はその後スペイン、フランス、オーストリア・ハプスブルグ、オランダに支配され、1830年にオランダから独立する。
日本は江戸時代。しかも終わりの方。知らんかった。つかハプスブルグ強すぎ。
そして、スペイン人だと思い込んでいたクノップフはベルギー人だった。「スフィンクスの愛撫」が好き。子供の頃展覧会で見た。その展覧会の題名は「スペイン新印象派」だったはずなんだけど。
レオン・スピリアールトのめまい。これってU2のビデオに出でくるぞ。ルネ・マグリット。鳥の形に抜けた青空ね。この本には違う絵が載ってる。夜と昼が合わさった絵。
画集を見るのは楽しい。いろんな角度でいろんな絵を見る幸せ。それに、美術系の本は解説がシンプルでかっこいい。
ネットで見るのもいいけど、本で知った作家を検索したり、ネットで見た絵画の本を探したりするのも楽しいね。

霧に滲むOsakaのビル街はそんなに悪くなく。

連日の霧で電車は遅れて、仕方なく普通に乗ってご出勤。先頭車両から流れる線路を眺めていたらちょっと酔った。

ほんと、大阪は綺麗になったよ。東京駅と変わらないくらい構内も明るくなったし。近くのピルに行くのも便利になったしね。

それでもやっぱり私は神戸に戻りたい。うまく説明できないけどね。

たぶん、最初に働いたのが神戸の三宮だったからだろうね。当時はまだ国鉄だった三ノ宮駅の西口。横断歩道を渡ったところにあるゲームセンターから、毎朝ホール&オーツのプライベートアイズが流れてた。

君をずっと見つめてる。まるて私立探偵みたいに。

CDが発売されるちょっと前、ディスコが下火になってカラオケが発明された頃の神戸。

始まったばかりの80年代はまだ女子学生には優しくなくて、それでもみんなそれなりに就職はできていた。結婚したら女は仕事を辞めるのが当たり前で、職場ではお茶汲みと煙草の吸い殻を片付けるのは女の子の仕事だった。内資の会社では今でもそうなのかな。

別にその頃が懐かしいわけじゃない。でもやっぱり。神戸がいい。

今の会社で働き始めてすぐ、鳥取地震があった。高層ビルなのでグラグラ揺れた。台風も来た。大阪の地震の時は家の近くにいたけど、かなりの揺れだった。

それで思った。

大阪で死ぬのは嫌だ。

神戸なら、仕方ないと思う。神戸に住んでいるのだから。神戸を選んでいるのだから。

でも、

大阪は選んでるわけじゃない。

いや、選んで働いてるんだけどさ。今の仕事の前に働いていたところは神戸で、そこが最低だったから大阪になったんだけどさ。

こんなことばかり考えてると、よくないことが起こったりするんだろうけどさ。

でもさ。やっぱり、神戸がいい。時給安いけど。

 

楽譜も本ですよね、という括りでいきますよ。

今週のお題「読書の秋」

週末バイオリンは先週はお休みでした。

友人に「週末にバイオリン弾き始めてさあ」と言ったら「え、終末?」とか言われた。まあ、自分でも超音波とか言ってるんだけど。

新しいバイオリン教本、楽しいです。なんせ自分の好きな曲だけいくらでも弾けるしさ。暗譜とかしなくていいしさ。

教本1でお気に入りなのは「白ばらの匂う夕べは」です。No54。15小節しかありません。Freut euch des Lebens.作曲者はネーゲリ。スイスの方だそうです。

イ長調。ラがドになります。バイオリンだとA線から始まるので弾きやすい。しかもA線もE線も開放弦でいいからね。

最初の音はA線で中指。中指は強いのでビブラートかけやすい。4分の3拍子なのでゆったり弾けます。次はスラーだけどA線だから弾きやすい。バイオリンの練習のために作られたような曲ですな。簡単だけど華やかで、弾いてて楽しいです。

意外に難しかったフォスターの「主人は冷たい土の中に」。No71。原題はMassa's in the cold, cold ground.「あるじ」じゃなくて教え人の「しゅ」ですね。

これもイ長調だけど小指でA線を押さえねばならん。スラーで4音続けて弾くのって、弓の運びを考えて弾かないと足りなくなっちゃうからね。でも、有名な曲なので弾けると嬉しいです。

次に新世界より「ラルゴ」。ドボルザークです。No72。ラルゴっていうのは「めっちゃゆっくり」っていう意味。ゆったり弾きましょう。最初はA線で主旋律、次に一番低いG線で1オクターブ低い旋律。

私はセカンドバイオリンだったからか、低い弦が好き。柔らかいし。低い音が喉に響くのが気持ちいいです。

大人バイオリン楽しいです。一人で好きな時に好きなだけ好きな曲を弾いていればいいからね。

そういうことに気づくのに、だいぶ時間かかっちゃったね。