Unknown@Presence

色々あれこれ。

トリニダード・トバゴ

お題「人生で一度でいいからいってみたい国ってどこですか?」

行ってみたい国はない。飛行機も船も好きじゃない。なんなら電車すらも好きじゃないので旅行そのものをする気がない。

でも、どんな国なんだろうと想像する国はある。トリニダード・トバゴカリブ海に浮かぶ小さな島国なんだそうな。温帯の島国に生まれて多分この島の土になるだろう私は、見知らぬ国の姿を勝手に想像するのが好きだ。

中村和恵氏著、「地上の飯」。地上の星のシャレなんだろう。そこでトリニダード・トバゴでマンゴーを貪り食う話が出てくる。これを読んでからマンゴーをよく食べるようになった。

オズの魔法使いで、「カンザスに帰りたい」と主人公が望み続けるので、どんな素晴らしいところかと思ったら北アメリカ中西部の竜巻多発地帯だった。

赤毛のアンに出てくるカナダのプリンス・エドワード島も寒くて暗い土地だし、アルプスの少女ハイジに出てくるスイスは実はとても厳しい国だ。ムーミンの舞台であるフィンランドムーミンが冬眠しなくてはいけないくらい寒さに閉ざされた国だ。

それでも、桜が咲くと「カスバートさん!」と叫びたくなるし、家庭教師が来てくれたら学校に行かなくていいなあと思ったし、飛行鬼の帽子が欲しかった。

日本が好きというわけじゃない。けれど他の国にも興味はない。清潔で安全な国でお茶を飲みながら想像していられるのは素晴らしいことだ。何時間か座って適当に仕事すれば生活していられるのも稀有なことだ。私は日本は好きじゃないけど、日本に生まれてきたことには感謝している。だから、他の国には憧れないし、行きたいとも住みたいとも思わない。

私はうさぎ。

ある種のうさぎは捕食者が増えると子供を産まなくなるんだそうな。年に4回産んでいたのが2回になる。2回でも相当なもんだけど、それでも捕食者にとっては大打撃。食糧が減ったことで捕食者は激減。弱いうさぎが敵を減らすための戦略なんだそうな。

人間の女も、そういう戦略なのかな。
捕食者である男を減らすために、女は子供を産まなくなる。
日本では、扶養してくれる男なしで、女一人で子供を育てるのは至難の業だ。
そして、結婚していたとしても女が子供を育てるのは大変だ。男は家事をしない。日本の男にとって、家事をするのは恥だから。
そして、大変な思いをして子供を育てても、その子供が立派になれば父親の手柄で、悪いことをすれば全部母親のせいだ。

勉強ができなければ女だからと言われ、できれば女のくせにと言われる。結婚していない、子供を産まない女は役に立たないと言われ、結婚して子供を育ててもそんなことは母親がするのは当たり前、仕事をさせてもらって感謝しろ、と言われる。
どっちにしても、言われる。

日本の男は、女に仕事を取られるのが怖くて仕方ない。奥さんに捨てられるのが怖くて仕方ない。
だから、女はパートで扶養内で働くのが身の丈に合っている、その方が楽だし有利だし、子育てに専念できる、ということにする。日本の社会の仕組みは、女が働くと損するようにできている。
子育て支援は異次元で、どうせ三次元の世界には適応されない。よかったよかった。仕事できない男の立場は安泰。
今年もいい年になりそうだね。

ブラボー

今週のお題「買ってよかった2022」

ゴム入りのスカートはブラボーだ。プリントが綺麗なのでついつい買ってしまふ。

若かりし頃は試着不要のナイスバデーだったのだが、還暦を前にしてすっかりポッコリ中高年ボデーになってしまった。

そして今年ついに手を出したのがゴムのサンダルだ。

ゴムで繋がれた四角いパーツが足の甲に並んでいて、踵にバックストラップ。もちろんゴム付きなので、すっと履けるのに窮屈じゃない。

父親に似て足が小さいので、23センチでも大きいことがある。でもゴムだから大丈夫。ピッタリするので足がずれない。

いや、履き心地だけでなく、デザインも気に入っているのだわ。クリーム色と柔らかいオレンジの市松模様。なのでなんとなく和風のサンダル。

そういやあ、錦鯉を模したPHSがあったっけ。私が持っていたのはNICOだったけれどもな。マーブルが欲しかったけれど売り切れていて、だからグレーにした。大好きだったのに、PHSがなくなってしまった。

もうあんなデザインの携帯は出てこないんだろうな。スマホ嫌いなんだよな。携帯スタイルのスマホってないのかね。折りたたみにしろって? うーん。

今週のお題「最近おもしろかった本」

図書館で借り続けて読み続けている「食」の図書館。食べ物の歴史がきれいな写真や古い絵と共に綴られます。

古い絵や写真が好き。「歴史」なので、ジャガイモの悲しい歴史、アボガトの栄枯盛衰なんかもちゃんと書かれている。食べ物の歴史だけでなく、それに関わってきた人々の暮らしの歴史書でもある。

翻訳物の後書きを読むのも好き。日本ではあまり親しみのない野菜や果物だと、後書きに「日本はあまり登場しませんでしたが」という追記があったりして、とてもセンスが良いです。食べ物の歴史なので、レシピもついているしね。

最初に手に取ったのはレモンの歴史。最初のレモンは皮ばっかりで、めっちゃ大きかったんですな。それからオレンジ、リンゴ、パイナップルときて、今はキャベツと白菜の歴史を読んでいます。

私は世界史は取ってなかった。昭和の時代は理系だと世界史取らなくてよかったのですよ。なのでほとんど知識がありません。実は日本史もそんな得意じゃありません。でも、それでも楽しめる。

つくづく思うけれど、日本は野菜や果物がいろいろ楽しめる。料理の幅も広いしね。品質も高いしさ。幸せだなあ、ちゃんと感謝して食べようなあ、って思います。

二軍の人が着るTシャツのことかと思ってしまった

今週のお題「二軍のTシャツ」

ではなくて、着古して外に着て行けなくなって部屋着またはパジャマになったTシャツ、っていう定義ですね。

さりながら。Tシャツ、買った時から部屋着なのですよ。外には着て行かない。最初っから部屋着です。

昔は襟周りがボロボロになっても着てたけど、妹が遊びに来たとき貸してあげたら、そのボロボロ襟があまりにもみっともなくて、深田恭子に似ている妹に申し訳なかったので、それから襟がほつれてきたら掃除に使うなりして捨てるようになりました。

あ、でも、仕事に着て行ってたことはあったな。昭和の時代だわ。ブラウスとかアイロンかけるのが面倒で、無地のTシャツまとめ買いして仕事着にしていた。なんか、グラデーションで買ってたな。薄い赤、オレンジ、緑、薄い青、紫、紺。今はなき神戸三宮プランタンで買ってましたな。

なんか白いTシャツが好きじゃなくて。金魚の柄とか薄い黄色にあっさりしたプリントとか、ちょっと厚手のにしています。二の腕が太いので、袖のとこパンパンになるけどな。

夏に涼しいクールなんとかっていうのも時々買うけど、やっぱり木綿がいい。ベランダ西向きなのでガンガン乾くし。絶賛リモートワーク中だから昼休みに干せるし。何なら2回着替えるし。

二軍だけど、実は一軍よりずっと役に立つ。私のTシャツ。

 

いやまだ炬燵が出ている

今週のお題「夏物出し」

夏。

そうだねもう6月だもんな。紫陽花咲いてるし。朝顔も見たし。燕もぶんぶん飛んでるしな。
兵庫県南部なので寒くないはずなんだけど、まだ炬燵を出しています。さすがにホットカーペットは片付けたけど、夕方ひんやりします。風通しいいからなあ。
そんでも風呂上がりは暑いので、大きい方の扇風機は出ている。炬燵の隣に居心地悪そうな扇風機、というのが我が家の夏の風物詩。

洗面所の扇風機、出さないとなあ。前に住んでいたマンションの近所にあった電気屋で買った。クリップ式で、黒くてカッコいい。お風呂上がりにスイッチオン、というか、ちゃんと手を拭いてから電源コードに繋ぐのだ。
思えばこの扇風機、前のマンションからだから、20年以上経っているのな。さすがにクリップが割れてしまったので、据え置き型になりました。
タオル収納の三段籠の上の角っこに、100円ショップで買った自由に曲がる棒形のクリップをぐるっと止めて、養生テープも巻いて固定します。カーテルレールに取り付けていた時より安定した。首も振れちゃう。

そういやこの三段籠、昔は長さが調節できる洋服かけもついてたな。そっちは捨てちゃったけど、籠の方は現役で、洗面所にピッタリ収まっている。40年近く使っている。
物持ち良すぎるぞ。
洗面台は最近買い替えた。コンセントが左右についているので便利だわ。

もうちょっと暑くなって、炬燵を片付けたあたりで、お風呂にミントを投入します。すうすうしていいのよ、香りもいいし。
あでも、今日は曇りなので足下ヒンヤリする・・・炬燵に入ろう・・

手の届く範囲。

今週のお題「わたしの部屋」

初めて自分の部屋を持ったのは中学生になってから。建て増しした二階の一部屋。それまでも子供部屋はあったけれど、二段ベッドで妹と同じ部屋だった。
両親は子供に一つずつ部屋をあてがいたかったのだと思う。さらに二階を建て増しして3部屋になってからはそれぞれが子供部屋になった。
広くて明るくていいね。遊びに来た友達は言ったけれど、私は自分の部屋だと思ったことはない。
和室で、大工の腕が悪くて東の窓はちゃんと開かない。畳が一部浮かび上がっていて、レコードをかけている時に歩くと針が飛んだ。KISSをかけていると父親が飛んできて、でも西洋の音楽は怖いので、部屋に入ってこずに文句を言う。親が買ってきた箪笥は引き出しの滑りが悪くて使い物にならない。
大学受験に失敗したのは父親のせいでも部屋のせいでもなく、自分が勉強しなかったからだと分かっていたので、滑り止めの地方公務員の給料を貯金して家を出た。

駅に近いけれど古い古い木造アパート。台所の窓の目の前に隣のアパートの窓があって、食事時には必ず赤ちゃんが泣いていた。クーラーを買うまでは恐ろしく暑くて、ダラダラ汗をかきながら無理やり寝ていた。
そんなアパートなのに友達は遊びに来て、パソコン用のちゃぶ台と炬燵をくっつけて長テーブルのようにして手作りの焼き豚やらつけ麺(バスタ)やらを並べて酒盛りをしていた。
小さな冷蔵庫の冷凍室ではアイスクリームが溶けるので、スーパーからの帰り道に公園のベンチでアイスクリームは食べ切るのが決まりだった。
南側にくっついて建っていたアパートが取り壊されたので、うちもいつ取り壊されるんだろうと思っていたら、そこには一戸建てが建った。

お風呂が水漏れしたので、歩いて行ける距離のアパートに引っ越した。端部屋で風通しが良くて、またもや友達が遊びに来た。友達は朝まで飲んでいたくせに、さっさと起きて綺麗に化粧してバーゲンに出動していくのだった。OLの鑑。
アパートのくせに台所が広々としていたので、寝るところと食事するところが別になった。近所にいい酒屋と肉屋があって、ついでにワインの自動販売機もあって、赤ワインを買い出しに行ったりしていた。

なんだかんだでまた引っ越した。新築のアパート。窓の下にはレンゲが咲いていて、ちょっと歩くと美味しいレストランやケーキ屋、和菓子屋もあった。山の麓なので雉がいた。桜がすごかった。スミレが固まって咲いていた。中国道が近くて車はうるさかったし、クーラーは捨ててしまったので夏は暑かったけれど、近所の電気屋に涼みに出掛けていた。フローリングはいいな、と思った。

わりとすぐに引っ越した。今度はマンションを買った。海が見える。山も見える。風通し抜群。もちろん日当たりも良い。3LDKになった。二十年ぶりくらいにしょうがないので働こうと思っていたら歩いて行ける所に外資系の会社があることを教えてもらえた。
友達はみんな結婚したりどこかに行ったりしたのであまり来なくなったけれど、東の部屋でリモートで仕事している。ご無沙汰していたバイオリンも弾いたりしている。

久しぶりに実家に帰った。私が出てからも建て増し改装は続いていて、けれど雨戸の建て付けは直さないので、せっかく東と南に向いている縁側の雨戸はほとんど閉まっている。
すっかり物置になっている二階には上がる気もしない。誰も弾かないピアノは、もうほとんど音は出ないだろう。食器棚になった本棚は狭い台所をますます狭くし、一階の最初の子供部屋には石油ストーブと室内乾燥機と電気ストーブが並んで足の踏み場もない。

子供の頃、小学校に上がる前。
一階の北、狭い板張りの子供部屋にはスチールの本棚と古い文机があった。
夏休み、床に足を投げ出して冷やしながら、スチールの本棚にもたれて百科事典を眺めていた。みみず。われもこう。一番最後の巻の背表紙だけ、妙に覚えている。みみず。われもこう。

みみずも、自分の部屋が欲しいだろうか。暗い湿った土の中で、あれやこれやと望むだろうか。
みみずにとって、自分の体が進んだところまでが部屋なのだろう。
私が自分で部屋を選んできたように、みみずも進む道を選べるのだろう。きっと。